ショーケース
2021.11.18 UP
【SHOWCASE】#26. 神谷絢栄 Ayae Kamiya《わたしの作り方》
ショーケース SHOWCASE directed by Ozawa Tsuyoshi
2021.11.18 Thuー 12.10 Fri
[コンセプト Concept]
本作は、私自身が性暴力を受け、PTSD（心的外傷ストレス障害）を発症した事をきっかけに、トラウマ的経験をした人が置かれた状況を他者との共同によって可視化し、不可視化された性暴力当事者の置かれた状況を社会へと開くことを目的に制作したものだ。 PTSDの症状の一つにフラッシュ・バックというものがある。トラウマとなった過去の出来事が、今まさに起きているかのような身体感覚をともなって自分の意思とは無関係に身体に回帰する、という症状だ。 フラッシュ・バックが起きる度に「過去」に引き戻されるため、被害の最中のような混乱状態が断続的に続き、結果として自身の身に起きた出来事を言語化して外部に分有することが困難になる。 そこで、作品を通して被害の記憶を分有できないかと考えた。 本作は、私の身体の規格を記した設計図を元に誰かに作品を制作してもらい、私の身体が 誰かの手によって作品＝「もの」になる行為を通して完成する。 設計図さえあれば何度でも同様の作品が繰り返し再現可能な作品構造を通して、フラッシュ・バックが生み出す特殊な時間軸を再現し、他者との共同を通した「被害の再体験」によって性暴力当事者の置かれた状況を他者に「分有」する事を試みた。
[作家について About the Artist]
神谷絢栄 Ayae Kamiya
1996年生まれ。多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業。現在、東京藝術大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程に在籍。 女性に日々求められあるいは期待される社会的役割やそのイメージ等について、歴史や美術史に関するリサーチ、及び自身の身体的経験に基づく考察の双方をもとに制作をおこなう。
[展示風景 Installation view]
2021.11.18 Thuー 12.10 Fri
#26. 神谷絢栄 Ayae Kamiya《わたしの作り方》
[コンセプト Concept]
本作は、私自身が性暴力を受け、PTSD（心的外傷ストレス障害）を発症した事をきっかけに、トラウマ的経験をした人が置かれた状況を他者との共同によって可視化し、不可視化された性暴力当事者の置かれた状況を社会へと開くことを目的に制作したものだ。 PTSDの症状の一つにフラッシュ・バックというものがある。トラウマとなった過去の出来事が、今まさに起きているかのような身体感覚をともなって自分の意思とは無関係に身体に回帰する、という症状だ。 フラッシュ・バックが起きる度に「過去」に引き戻されるため、被害の最中のような混乱状態が断続的に続き、結果として自身の身に起きた出来事を言語化して外部に分有することが困難になる。 そこで、作品を通して被害の記憶を分有できないかと考えた。 本作は、私の身体の規格を記した設計図を元に誰かに作品を制作してもらい、私の身体が 誰かの手によって作品＝「もの」になる行為を通して完成する。 設計図さえあれば何度でも同様の作品が繰り返し再現可能な作品構造を通して、フラッシュ・バックが生み出す特殊な時間軸を再現し、他者との共同を通した「被害の再体験」によって性暴力当事者の置かれた状況を他者に「分有」する事を試みた。
[作家について About the Artist]
神谷絢栄 Ayae Kamiya
1996年生まれ。多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業。現在、東京藝術大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程に在籍。 女性に日々求められあるいは期待される社会的役割やそのイメージ等について、歴史や美術史に関するリサーチ、及び自身の身体的経験に基づく考察の双方をもとに制作をおこなう。
[展示風景 Installation view]