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スクリーン
2022.10.04 UP

【SHOWCASE in the Screen】#17. 澤崎 賢一 Kenichi Sawazaki《#まなざしのかたち『雨上がり、水平的に、ストリートにて』+『食卓を繋ぐ』 #manazashi “After the Rain, Horizontally, On the Street”》

SHOWCASE in the Screen
2022.10.5ー11.10
#17. 澤崎 賢一 Kenichi Sawazaki《#まなざしのかたち『雨上がり、水平的に、ストリートにて』+『食卓を繋ぐ』 #manazashi "After the Rain, Horizontally, On the Street"》

[コンセプト Concept]

この作品は、多重層的ドキュメンタリー映画『#まなざしのかたち』(監督:澤崎賢一,124分,2021-22)の一部の映像を別バージョンとして再編集した短編映像で、文化人類学者の清水貴夫の調査地である西アフリカのブルキナファソの首都ワガドゥグで撮影されました。
映画『#まなざしのかたち』は、農学者や文化人類学者のフィールド調査で記録された映像をもとに、映画的な「余白」(=鑑賞者が自分自身の経験を思い起こして思考するような時間)において、「フィールドの潜在性」(=テキストで記述しにくい経験的な暮らしの中の知恵や発見や驚き)を生きた資源や発見として捉え直すことをねらいとして制作されました。
『雨上がり、水平的に、ストリートにて』では、映像の仕組みによって鑑賞者に考え、感じさせるための仕掛けの一つ、「水平的モンタージュ」という手法を活用しています。映画批評家のアンドレ・バザンが名付けた「水平的モンタージュ」とは、同じシークエンスの繰り返しに、異なる視点から異なった語り口のヴォイス・オーヴァーを配する手法です。本作では、同じ映像シークエンスが3回続き、各シークエンスに異なるヴォイス・オーヴァーが挿入されています。

[作家について About the Artist]



1978年生まれ、京都/高知在住。アーティスト/映像作家。京都市立芸術大学大学院 博士(美術)、同大学 非常勤講師。一般社団法人リビング・モンタージュ代表理事、映像メディアの学際的活用の基盤となるプラットフォーム「暮らしのモンタージュ」を企画・運営。2022年より研究プロジェクト「ヤングムスリムの窓:芸術と学問のクロスワーク」を阿毛香絵(文化人類学/京都精華大学 特任講師)、野中葉(イスラーム・ジェンダー/慶應義塾大学 准教授)と共同企画・運営。

近作に、多重層的ドキュメンタリー映画『#まなざしのかたち』(124分, 2021-22年, 東京ドキュメンタリー映画祭「長編コンペティション部門」選出)、水野啓・澤崎賢一 展覧会「バーチャル世界の食卓」(Soco Kyoto, 2022年, KYOTOGRAPHIE KG+オフィシャルプログラム)、ふくだぺろ・澤崎賢一・べ サンスン 展覧会「語りあう/あわないイメージたち」(Tosei Kyoto Gallery, 2021年, KYOTOGRAPHIE KG+オフィシャルプログラム)、劇場公開映画『動いている庭』(85分, 2016年, 第8回恵比寿映像祭プレミア上映)など。

主な論文に、澤崎賢一「暮らしのモンタージュ―フィールド研究の余白―」(対話型学術誌『といとうとい』Vol.0,京都大学学際融合教育研究推進センター, 2021)、主な助成金に、トヨタ財団個人研究助成D16-R-0344「暮らしの目線」に見るフィールド研究の感性―映像メディアを活かす超学際研究の表現形の探究―」(2017-2019年度)など。

暮らしのモンタージュ:https://livingmontage.com/
ヤングムスリムの窓:https://project-yme.net/
澤崎賢一 個人サイト:https://texsite.net/

[展示風景 Installation view]

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