ショーケース 上野
2021.04.12 UP
【SHOWCASE UENO】 #001. 表良樹 Yoshiki OMOTE《はじめのおわりのおわりのはじめ Tectonics_HORAI》
2017年度の藝大食堂スタート時から来場者を迎えてきた「ショーケース」。
小沢剛氏をプロジェクトディレクターに、取手校地にゆかりある若い芸術家の実験的な作品を紹介してきました。
このたび、東京藝術大学上野キャンパスの大浦食堂クローズに伴い、同食堂のオーナーから譲り受けた食品サンプルケースが新たにマイクロギャラリーとしてコンバージョンされ生まれ変わることになりました。
2021年4月よりスタートした「ショーケース上野」。
藝大食堂では、ホームページにてショーケース上野の展示情報を紹介します。
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ショーケース上野
・キュレーター:先端芸術表現科 荒木夏実
【ショーケース上野 #1 展示情報】
ショーケース上野 SHOWCASE UENO
2021.4.12 Tueー 6.4 fri
#1.表良樹 / Yoshiki OMOTE
《はじめのおわりのおわりのはじめ / Tectonics_HORAI》
[荒木夏実による作品ステイトメント]
表良樹は、地殻変動や大気などの自然界で起こる現象に着目し、そのダイナミズムを身体的に実感できるような表現を試みてきた。代表作《Tectonics》では、プラスチック製の器に様々な色の樹脂を流し込んで層を重ね、それを落下させて色とりどりの断面を露出させた。 本作は、不老不死を願う蓬莱神仙思想に基づいた蓬莱式庭園に着想を得ている。材料を工業用樹脂からより環境に配慮した水性の素材に変え、自身の身体を型取るなどの新たな試みを行なった。昨年初めての子供が誕生した時、生のエネルギーとともに自身に訪れる死についても考えたと表は語る。日本庭園を眺めて宇宙を感じるように、作品を通して生と死や自然の有り様が伝わってくるかもしれない。
[作家について About the Artist]
表良樹 Yoshiki OMOTE
1992 年大阪生まれ、2014 年京都造形芸術大学美術工芸学科総合造形領域卒業、2016 年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。2021 年から東京藝術大学先端芸術表現科助教。主な個展に『等身の造景』(2019、KANA KAWANISHI GALLERY)など。主なグループ展に『群馬青年ビエンナーレ 2019』(群馬県立近代美術館)、『瀬戸内国際芸術祭 2019』(粟島旧海洋学校)など。「第 3回 CAF 賞」(2016)最優秀賞、「アートアワードトーキョー 丸の内2016」木村絵理子賞受賞。